「どんな会社にコピーライターの求人が多いのか知りたい」
「検索しても、求人コピーライターや編集職ばかりでよく分からない」
コピーライター転職を考える人の多くがぶつかるのが、**“求人情報と実際の仕事の乖離”**です。
この記事では、筆者自身の実体験や、広告業界での知見をもとに、
本当にコピーライター職の求人が出ている会社/選考でコピーライターとして採用される会社を紹介します。
前提:「コピーライター求人」と書いてあっても中身はさまざま
- 求人原稿を作る“求人コピーライター”
- ライター職と兼任の編集者
- 広報アシスタントが一部コピーを書くケース
こうした求人が「コピーライター」と表記されていることはよくあります。
この記事では、広告・プロモーション文脈でコピーライターとして採用される可能性が高い会社に絞って紹介します。
総合代理店系|求人は少ないが、出ればチャンス大
電通東日本・電通デジタル
コピーライター職として求人が「定期的に出る」数少ない電通グループ会社。
電通本体は中途採用の門戸が極端に狭い一方で、電通東日本や電通デジタルではクリエイティブ職の求人が一定頻度で出ている。
特に電通デジタルでは、外資系自動車メーカー案件におけるクリエイティブ体制強化の一環で、コピー職の求人を定期的に掲載している印象がある。
ポジションはコピーライターと明記されていることが多く、職種的なミスマッチは少なめ。
ただし、プロジェクト特化型の場合もあるため、入社後の裁量や領域は案件依存になるケースも。
ポイントまとめ:
- コピーライター職名で求人が出る稀有な電通系列会社
- 外資系案件(自動車領域)が中心になることが多い
- 中途でも入りやすい部門があるが、案件次第で自由度には差がある
- 給与水準は安定/待遇は良好
博報堂
博報堂本体からのコピーライター職の求人はほぼ出ない。
ごく稀に中途枠で「コピーライター職」と明記された求人があるが、いずれも広告賞レベルの受賞歴がある人や、実績のある経験者が前提となっている。
筆者の実感値としても、「まず求人に出会えない」「出ても誰でも応募できるわけではない」カテゴリ。
チャレンジというより、勝負を仕掛けに行く会社、という位置づけ。
ポイントまとめ:
- 中途でコピーライター職を明記していること自体が希少
- 書類やポートフォリオのハードルが非常に高い
- コピー観や表現に“抜きん出た何か”が求められる
- 若手や未経験には基本的に不向き(ただし、TCA経由などの抜け道はあり)
ADK
求人票上は「コピーライター」と明記されることは少ない。
代わりに「コミュニケーションプランナー」「コンテンツプランナー」などの名称で出ることが多い。
しかし選考が進むと、「あなたはコピーライター枠ですね」となり、実質的にコピー職として採用されるケースが普通にある。
広告賞受賞歴などは必須ではなく、実務経験や構造理解、ポートフォリオの質で評価される印象。
ポイントまとめ:
- 表記は「プランナー」だが中身はコピーライター職のことが多い
- 実務経験・企画構造の理解が伝われば十分通過する可能性あり
- 広告業界でのキャリア中盤におすすめの会社
- 大手と中堅の中間のような印象/バランスの取れた組織
大広
博報堂DYグループの中でも関西拠点として有名な大広。
こちらも「コミュニケーションプランナー」名義での募集が多いが、応募して志望職種を伝えると、選考中にコピーライター枠で進行することがある(筆者実体験)。
中堅〜準大手の規模感で、制作チームと距離が近い/案件規模も手頃で育ちやすい環境があるのが魅力。
ポイントまとめ:
- 形式は「プランナー」だが実質コピーとして採用されることが多い
- 面接で「コピー志望であること」を明確に伝えることが重要
- 案件規模が程よく、成長環境としてもバランスが良い
- 若手〜中堅が実力を発揮しやすいフィールド
デジタル系代理店|求人は多いが“コピー精度”に差あり
アイレップ
デジタル広告系で最もコピーライター職におすすめできる会社。
募集は「クリエイティブディレクター職」として出ていることが多いが、経験が浅ければコピーライターとして選考が進むこともある。
バナーやLPのクオリティが非常に高く、プレゼン資料にパワポでしっかりコピーを整理して提案する文化がある。
未経験〜経験浅めのコピーライターでも評価されやすく、制作に対する誠実さが伝わる会社。
ポイントまとめ:
- コピーライター職として実務に就ける確率が高い
- 案件内容・クオリティ・提案姿勢すべてにおいて◎
- 誠実な制作文化があり、育成にも前向き
- CMや動画制作の案件もごく稀に存在する
セプテーニ
TikTokやYouTube Shortsなど縦型ショート動画のプランニングに強い会社。
バナーのコピーは「速さ重視」で精度はやや粗めだが、統合的なコンテンツ提案・演出力に強みがある。
「コピーライター」というより、“言葉も扱えるプランナー/ディレクター”を募集している印象。
テンポとノリでクリエイティブを回せる人に合う。
ポイントまとめ:
- 募集職種は「クリエイティブディレクター」名義が多い
- コピーというより“企画に言葉を使う人”が求められている
- SNS・動画に強く、スピードと軽さが武器になる環境
- 若手・プランナー志望には面白いポジション
サイバーエージェント
かつてはコピーライター職を大々的に募集していたが、現在はAIクリエイティブにシフト中。
「人力でコピーを書く」という価値観はあまり残っておらず、AIを用いたディレクションや構造設計が中心。
AIチームと話をした経験では、「コピーや戦略はAIで代替可能」という認識が強く、今後コピー職で入る余地は限定的という印象。
ポイントまとめ:
- コピー職というより「AI×ディレクション」の領域に変化している
- 人力コピー志望にはあまりおすすめできない
- ただしAIクリエイティブの興味がある人には最前線で学べる環境
- デザイナー×AIという組み合わせに価値を見出している会社
求人情報の“見た目”に騙されないコツ
- 「コピーライター」と書かれていても、編集職やライターのこともある
- 「プランナー」や「ディレクター」の中に、コピー実務が含まれていることもある
- 見るべきは「業務内容」欄と、「必要スキル」「評価されるポイント」欄
求人探しに疲れたら、エージェント経由も検討を
- 「どこまで本物か」が分からない求人が多い
- 転職サイトを探すより、エージェントに案件を聞いた方が正確なこともある
- 実際に筆者も「コピーライター」とは書かれていない求人から、コピー職として選考が進んだ経験あり
▶ コピーライター転職に強いエージェント3選【未経験OKあり】
まとめ|“求人タイトル”より“実務内容”を見るのが正解
- コピーライター職の求人は「読み解く力」がないと見つけられない
- 職種名が違っても、選考でコピーライター職として採用されることはある
- 名前に惑わされず、中身を見て、自分の強みを伝えよう