1. なぜいまコンサルに“クリエイティブ”が求められるのか?
近年、企業の競争優位の源泉は「機能」や「価格」ではなく、どんな体験を提供できるか/どんな存在意義を持っているかへと移りつつあります。
この変化に対応するため、コンサルティングファームは「構想の設計」と「体験の実装」を統合的に支援する方向に進化しています。
- アクセンチュアが“体験デザイン”に力を入れ始めた
- デロイトが“パーパス設計”とコピーライティング領域を強化
- BCG・ベインなどMBBも“企業のらしさを再定義する戦略設計”に注力
そのなかで、**PwCが独自に切り拓いているのが「Experience Center」**という組織です。
ここでは、従来の戦略・業務・ITといった枠を超え、ユーザーの体験価値全体を設計することがコンサルの本質として捉えられています。
- コンサルが「何をどう実行するか」から、「なぜそれを提供するのか」に進化
- デザイン思考・サービスデザイン・UX設計が経営戦略の一部となっている
- PwCは体験価値に軸足を置いたコンサルティング体制をいち早く確立
2. PwCコンサルティングの思想とExperience Centerの役割
PwCのクリエイティブ職の中核を担うのが、**Experience Center(以下、EC)**です。
ここでは「User Experience Design」の観点から、オンライン/オフラインを問わず、ユーザーと企業の接点すべてを設計対象としています。
注目すべきは、ECが単なる制作チームではないという点です。
単にデザインをするのではなく、戦略・組織・文化・技術など、全社視点でのブランド体験を構想・提案・実装していくチームなのです。
具体的には以下のような領域をカバーします。
- サービスコンセプトの策定と検証
- ユーザーインタビュー、ジャーニーマップの設計
- オムニチャネルでの体験設計
- デジタル/リアルの統合キャンペーン設計
- ビジョン/ミッション/バリューに即したトーン&マナー設計
これにより、企業のブランディングやプロダクト戦略を、言葉と体験で“一貫性ある形”に落とし込むことが可能になります。
- ECは「ブランド=体験」として再定義する拠点
- 単なるデザインではなく、構想〜実装までを支援する体制
- 経営とUX、戦略とユーザー視点の架け橋となる役割
3. PwCのクリエイティブ職の仕事内容・年収
PwCでは「Creative Director」という職種で、EC内のクリエイティブを統括するポジションが採用されています。
業務内容は以下の通りです。
- クライアントの課題に応じたUX戦略・デザイン提案
- オンライン/オフラインを統合したコミュニケーション設計
- プロジェクトチームのディレクション・進行管理
- デジタル技術を活用した新たな体験価値の創出
- バナーや動画などのコンテンツ開発だけでなく、ブランディング構想そのものの起点作り
また、特徴的なのは「プロジェクトマネジメント」と「実制作(提案書作成・デザイン業務)」の両立が求められる点です。
実務:マネジメント比率は8:2程度とされており、**“手も動かせる戦略家”**がフィットします。
💰年収レンジ
ポジション | 想定年収 |
---|---|
クリエイティブディレクター | 1,000万円〜1,200万円 |
高年収帯ではあるものの、求められるスキルはかなり広範であり、以下のような経験が特に歓迎されています。
- UI/UXデザイン経験
- コンテンツディレクション経験(動画・LP・SNSなど)
- ブランディング/サービスデザイン領域での構想力
- 複数プロジェクトの横断マネジメント経験
4. 選考フローと求められる人物像
PwCのクリエイティブ職の選考は、以下のようなステップで進みます。
- 書類(ポートフォリオ+職務経歴書)
- 面接(複数回)
- ケース課題 or 実務トライアル(希望職種による)
選考で重視されるのは、**「単なるデザイナー」ではなく「構想を提案できるプレイヤー」**であるかどうかです。
とくに以下のような資質が強く求められています。
- 自ら企画・提案し、UX戦略として言語化できること
- デジタルに限らず、リアル含む全体設計ができる視座
- チームや社外と協働し、構想を実装までリードできる力
- 1人称で語れる実績と、“その仕事をなぜしたか”の意味づけ
PwCはプロジェクト単位の働き方が多いため、「リードしながらチームを動かせる人」が非常にフィットします。
一方で、“受け身のディレクター”では選考を突破するのは難しい傾向があります。
PwCの“Experience Center系クリエイティブ職”を狙うなら、この転職エージェントに相談を
PwCコンサルティングでは、「Experience Center(EC)」という専門部隊を立ち上げ、UX設計・サービスデザイン・ブランドコミュニケーションを起点としたコンサルティングを提供しています。
このExperience Centerでは、ビジネス戦略と体験設計を一気通貫で設計することが求められ、“思考も手も動かせるプレイングマネージャー”のようなクリエイティブ人材が必要とされています。
一方で、こうした職種は公募情報が限定的で、募集内容の抽象度も高いため、「自分の経験が活かせるのか分からない」という人も多いのが現実です。
以下では、PwCの思想やExperience Centerの設計に理解があり、クリエイティブ出身の転職支援に強い3社をご紹介します。
アクシスコンサルティング|PwCの組織構造に深く通じ、設計系職種の紹介実績も豊富
アクシスはPwCとの取引実績も長く、EC部門に関する組織構造や職種の定義まで把握している数少ないエージェントです。
クリエイティブディレクターやUX設計者が担う役割の違い、プロジェクトにおける裁量の幅など、求人票だけでは分からない“実際の中身”まで知ることができます。
- PwC EC系の組織・評価基準・採用背景に詳しい
- ビジュアル/UX/ストラテジー領域を横断できる人材紹介に強い
- プレイングディレクターとしての立ち位置の整理もサポート
- 面接対策・ポートフォリオ準備のアドバイスが具体的
MyVision|戦略と体験の接続点に立つ人にフィット
PwCが目指すのは、単なるクリエイティブの内製化ではなく、「戦略の意図を言葉と体験に変える」プロフェッショナルの組織化です。
MyVisionは、そうした“戦略と体験の接続点”に立てる人材の転職支援に強く、構想力/対話力/言語化力を整理して強みに変える力があります。
- 戦略系ファームやビジョン設計職種への支援実績が豊富
- UX・ブランディング設計を“経営目線の仕事”として整理できる
- プランナー・コピーライター経験者の支援も実績あり
- 「何を言いたい人なのか」を抽出し、書類・面接に反映
マスメディアン|広告・制作出身者を“サービス設計職”へ導く橋渡し役
「広告のコンセプト設計やキャンペーン設計をやってきたけど、そろそろ上流に関わりたい」
そんな志向を持つ人にとって、マスメディアンは最初に相談すべきエージェントです。
PwCが求めるのは「考えられる人」「つなげられる人」。
マスメディアンは、手を動かしてきた実績をベースに、“ユーザー体験設計者”としての見せ方・伝え方”を一緒に考えてくれます。
- 制作〜企画経験を“体験設計職”へと再定義してくれる
- サービスデザインやUXへのスキル転用支援が得意
- ポートフォリオの再構築支援が実践的で選考に強い
- 「どう貢献したいか」を言語化する力が高い
PwCのExperience Centerにおけるクリエイティブ職は、思考・構想・表現・実装を全て横断する仕事です。
だからこそ、「自分は何を考え、どう社会に意味をつくってきたのか」を整理する必要があります。
その支援を、ただの“転職支援”で終わらせず、“価値の再定義”として一緒に取り組んでくれるパートナーと出会えるか──
それが、PwCのような思想重視ファームへの転職成功の分岐点になります。
まとめ|構想を、体験として実装するコンサルティングへ
PwCのクリエイティブ職は、単なる制作職でも、広告のディレクションでもありません。
それは、「企業がどうあるべきか」を構想し、「どんな体験を通じてそれを実現するか」を設計する仕事です。
その思想の中心にあるのが、Experience Center。
企業とユーザー、戦略と感情、言葉と体験。そのすべてをつなぐために存在しています。
もしあなたが、「戦略とデザインを切り分けたくない」
「経営の文脈で体験を語りたい」と願っているなら──
PwCのクリエイティブ職は、その志に応えてくれる数少ない場所のひとつです。