自己PRは、志望動機よりも自由度が高いぶん、「何を書けばいいか分からない」と悩みやすい項目です。
特にコピーライター職では、書きすぎて伝わらない/抽象的すぎて薄まるというケースがよくあります。
この記事では、未経験・経験者どちらでも使える自己PRの構成、NG例、評価されやすい型、例文、
そして企業タイプ別のスタンスの違いまで、網羅的に解説します。
自己PRで見られているのは「何を考えて書いているか」
コピーライターの自己PRで最も重要なのは、「文章が書ける」ことよりも、
「どう考えて、なぜこの言葉を選んだか」というプロセスが伝わるかどうかです。
- 書けることだけを並べても響かない
- 実績だけでは職種理解が伝わらない
- 抽象的すぎると「誰でも書ける内容」になってしまう
つまり、「表現に戦略を宿らせられているかどうか」が評価のカギになります。
自己PRの構成|評価される5ステップ
評価される自己PRは、「目標→思考→行動→成果→今」に一貫性があります。
以下の5ステップで書けば、内容に深みが出て、面接でも一貫性が保てます。
- 目標:どんなコピーライターになりたいのか
- 思考:その目標を持つようになったきっかけ
- 行動:そのためにどんなことをしてきたか
- 成果:得られた結果・評価・学び
- 今後:それを今どう活かしたいか
自己PR NG例と改善のヒント
NGパターン | なぜNGか/改善ポイント |
---|---|
「文章を書くのが得意です」 | スキルの話だけ/考えが伝わらない → 書く理由や背景をセットで話す |
「言葉の力を信じています」 | 抽象的/行動が見えない → 実体験に紐付けて具体化する |
「SNSで文章を書いています」 | 趣味で終わる → 誰にどう届けるかを考えて書いていると伝える |
自己PR例文(未経験)
前職は営業でしたが、資料作成や提案文で言葉のニュアンスを変えたとき、相手の反応が変わることに面白さを感じました。
コピーライターという仕事は、単なる言い換えではなく「誰に、何を、どう届けるか」を考える職業だと知り、興味を持ちました。
自主的にnoteでコピーを発信し、現在はポートフォリオも制作中です。
自分の言葉が誰かの行動を変える瞬間を生み出せるよう、考え抜く姿勢を大切にしたいです。
自己PR例文(経験者)
制作会社で3年間、広告・採用・IRなど多様な媒体に関わってきました。
表現力だけでなく、「伝わる設計」がコピーの価値だと感じ、ターゲット設定・トンマナ整理にも力を入れてきました。
採用コピーでは、5部署を巻き込みながら理念を言語化し、社内浸透の一助にもなりました。
今後は、広告に限らず、ブランドや組織に言葉を定着させる領域に力を入れていきたいと考えています。
企業タイプ別:伝えるべきスタンスの違い
自己PRは、応募先企業のタイプによって伝えるべきことが異なります。
ここでは、広告代理店・制作会社・インハウスの3タイプに分けて、評価されるポイントとPRのコツを解説します。
広告代理店|戦略とアイデアを通せる思考力を見せる
広告代理店では、単にキャッチーな表現を出すだけではなく、
「どの層に、どんな狙いで、どう届けるか?」を設計できることが重視されます。
統合キャンペーンやテレビCMなどの案件も多く、
マーケティング理解・抽象から具体への思考・プレゼン力までが求められます。
自己PRで伝えるべきこと:
- 戦略やターゲット設計から考えていること
- チームやCDとの関わり方
- アイデアを通すための工夫(プレゼン・資料構成など)
制作会社|“手を動かせる”実務力と粘り強さ
制作会社では、パンフレット・LP・会社案内・IRなどの地道な案件が中心です。
派手さよりも「丁寧で、誤解がなく、わかりやすいコピー」が評価されます。
また、短納期×多案件をこなしながらクオリティを保てるかも重要です。
自己PRで伝えるべきこと:
- 媒体に応じた文体の調整力
- 修正・調整にも丁寧に対応していること
- 地味でも、伝わる言葉の積み重ねを大切にしている姿勢
インハウス|言葉でブランドや組織を動かす視点
インハウスでは、社内資料、採用、プロダクト説明、オリエン資料など、
“外に出る前の言葉”をどう整えるかが求められます。
MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の整理や、
社内での言葉の共通理解を支える役割を担うケースもあります。
自己PRで伝えるべきこと:
- トンマナ設計/社内合意形成に貢献した経験
- 組織における言葉の使われ方を意識していること
- 長期的にブランドと言葉を育てていきたいスタンス
まとめ|自己PRは「スタンス」を伝える場所
- 書けることより「どう考えて言葉を選んでいるか」が評価される
- 目標→思考→行動→成果→学びの構成で説得力を出す
- 応募先の“言葉の使われ方”に合わせたスタンスを見せると刺さりやすい
自己PRは、いわば**“自分のコピー観”を言語化する場所**です。
一人で不安なら、添削してもらうのも選択肢
自己PRは「自分では良いと思っているのに通らない」ということがよくあります。
客観視点でのアドバイスや添削が欲しいときは、コピーライター職に強いエージェントに相談するのも効果的です。
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