コピーライターを目指す人の多くが、最初に検討する講座。
それが宣伝会議コピーライター養成講座です。
「通うべきか?」「効果はあるのか?」「プロになれるのか?」
筆者は未経験から広告代理店に転職する前、実際にこの講座に通いました。
その経験をもとに、この講座のリアルな良さ/限界/活かし方をできるだけ率直に伝えたいと思います。
受講してみて分かったこと|方法論を学ぶだけでは書けるようにならない
宣伝会議の講座では、「課題に対してコピーを書く→講師が講評する」という形で進んでいきます。
テクニックや型を学べるのは事実ですが、方法論だけ学んでも、実際には書けるようにはなりません。
毎回の宿題に、どれだけ頭を使って向き合うか。
自分でコピーと“戦う時間”をつくれるかどうか。
そこが、受講で得られるものの大きさを決めていたと感じています。
ポイントまとめ:
- 方法論はあくまで入口。大事なのは実践へのコミット量
- 毎回宿題が出るので、課題に対してどれだけ考えられるかが分かる
- テクニックより「言葉と向き合う力」が問われる場
評価の基準と空気感|実力主義だけど“肩書き”は関係ない
講座によっては、宿題のコピーに対して“順位”がつくことがあります。
電通・博報堂などの大手に勤める若手も受講していたりしますが、
必ずしも彼らが評価されるわけではなく、普通の大学生が1位を取ることも珍しくない。
講師の評価基準はシンプルです。
「届くかどうか」「考え抜かれているか」「課題と合っているか」。
どれだけ真剣にコピーと向き合ったかが、コピーに乗ってくる。
ポイントまとめ:
- 大手出身=有利、ということはない
- 実力主義だが、伸びしろの見える人が評価される
- 肩書きより「課題に向き合った証拠」がコピーに出る
専門コース or 基礎コース?|迷っているなら専門一択
よくある相談が、「基礎コースと専門コース、どちらを選ぶべきか?」というもの。
筆者の結論は、**「転職やキャリアに繋げたいなら、絶対に専門コース」**です。
基礎コースは、本に書いてあることをなぞる程度の内容で、
講師も毎回違うため、一人ひとりの印象が薄くなりがちです。
一方、専門コースは同じ講師と10回以上会うので、関係性が深くなります。
実際に講座を通じて転職している人は、ほぼ全員が専門コース出身です。
ポイントまとめ:
- 基礎コースは情報収集用。本を読んで講師検索した方が早い
- 専門コースは“関係性の講座”。10回以上会うので、印象にも残る
- 一度いいコピーを書けても転職にはつながらない。“継続して魅せる”必要がある
講座外で得られる“第二の青春”のような時間
講座が終わったあと、多くの受講生が向かう場所があります。
それが、宣伝会議のビル裏にある居酒屋「中西」。
ここでは講師も受講生も混ざって、コピーの話、仕事の話、人生の話を語り合う。
朝まで飲むのが“風習”のようになっていて、コピーと向き合う青春のような空気感がありました。
授業だけでなく、こうした人間関係の中でコピー観が醸成されていく感覚は、
学校やオンライン講座では味わえないものです。
ポイントまとめ:
- 講座後の飲み会「中西」は“もうひとつの講座”だった
- コピー観は人との会話で育つ
- 第二の青春を送りたい人には全力でおすすめできる
この講座が向いている人/向いていない人
向いている人:
- コピーライター志望で、実践の場が欲しい人
- 言葉に対して「自分なりの感覚」がある人
- 同じ熱量の仲間と出会って、切磋琢磨したい人
向いていない人:
- 方法論だけ学べば書けると思っている人
- 宿題に時間をかけるつもりがない人
- 書かずに講評だけ聞いていたい人
この講座をどう転職・キャリアに活かすか?
正直、「講座を受けたから転職できる」ということはありません。
ただし、「講座で書き続けて、考え続けて、コピー観を言語化できた人」は転職の場でも強いです。
筆者自身も、この講座で書き続けたポートフォリオと、
自分のコピー観を土台にして、広告代理店への転職を果たしました。
講座で書いたコピーを“作品”にするのではなく、自分の思考や視点を「伝えるための手段」として整理する。
その視座で参加できれば、この講座は大きな武器になります。