「代理店で腕を磨きたい」「でも最近はインハウスも良いって聞く」
コピーライターを目指す人の間で、代理店かインハウスか問題は定番の悩みです。
どちらにも魅力はありますし、どちらにも向き・不向きがあります。
大事なのは、**「どっちが正解か」ではなく「自分に合うのはどっちか」**を知ること。
この記事では、代理店とインハウスの違いを仕事内容・関わり方・評価される力・やりがい・しんどさなど、あらゆる面からリアルに比較します。
そのうえで、自分にとっての“向き”を見極めるヒントを届けます。
代理店コピーライターの特徴
戦略の上流から関われる。「企画するコピー」が多い
広告代理店のコピーライターは、
企業の課題に対して戦略から関わり、企画提案〜言葉設計まで担う仕事です。
テレビCMやグラフィック広告など、いわゆる“広告のコピー”を考える機会も多く、華やかな場面で名前が出ることもあります。
ただし、実際はコピーだけでなく、企画構成・コンセプト開発・チームマネジメントなど、役割が幅広いのが実態です。
評価される力:コンセプト設計力・プレゼン力・一発の突破力
代理店では、“とにかく勝たなければ仕事が始まらない”世界なので、
- クライアントの意向を読み解く
- 課題からコンセプトを立てる
- プレゼンで刺す
という「言葉の設計力と突破力」が強く求められます。
逆に、細かなトーンや日々の運用に寄り添いたい人には合わないかもしれません。
向いているのはこんな人:
- 企画を考えるのが好き
- 社外との勝負を楽しめる
- プロジェクト型で全力投球したい
- 一発の“名コピー”を残したい
インハウスコピーライターの特徴
事業と向き合い、ブランドと言葉を積み重ねていく仕事
インハウスのコピーライターは、自社の商品・サービスの魅力を、長期的に伝えていく仕事です。
広告やSNSだけでなく、LP・アプリUI・オウンドメディア・社内資料に至るまで、**あらゆる接点で一貫性を持たせる“ブランドの守り人”**のような存在。
代理店のような“外の企画勝負”ではなく、“中の言葉設計”と“蓄積”が強みになる職種です。
評価される力:言語化力・関係構築力・一貫性と再現性
代理店が“勝負コピー”で評価されるのに対して、
インハウスでは、「誰に対して」「どう伝えるか」を細かく丁寧に言語化し、関係者とすり合わせる力が問われます。
また、「そのトーンが他の部署でも再現できるように設計する」など、一貫性のあるブランド運用も重要なポイントです。
向いているのはこんな人:
- 言葉でブランドを育てたい
- チームで丁寧にものづくりをしたい
- 一貫したトーン・ストーリーを設計したい
- 短期より中長期で結果を出したい
やりがいとしんどさの違い
比較項目 | 代理店コピーライター | インハウスコピーライター |
---|---|---|
やりがい | 一発のコピーで世の中を動かす | 長期的にブランドを育てていく |
仕事の幅 | 戦略〜企画〜コピーまで/幅広い | コピー〜構成〜関係調整まで/地道だが深い |
スピード感 | 案件ごとの勝負。スピード勝負が多い | 中長期で計画的に積み上げていく |
キャリアパス | CD/プランナー/戦略職へ派生しやすい | ブランドマネージャーや事業責任者へ広がることも |
大変な点 | プレゼン勝負/締切ラッシュ/通らないことも | 社内調整/トーンの浸透/成果が見えにくいことも |
結論:「どちらも正解」。だからこそ、自分の性格と志向で選ぼう
代理店が「広く早く届ける」のに対して、
インハウスは「深く長く伝える」ような仕事です。
- アイデアを形にして、提案し、勝負したい → 代理店向き
- 言葉を積み重ねて、ブランドを育てたい → インハウス向き
どちらが優れているわけでもありません。
大事なのは、**「どんな言葉の仕事をしたいか」**を自分なりに考えること。
コピーライター転職に強いエージェント3選【未経験OKあり】
代理店とインハウス、それぞれで求められる人物像や選考対策も変わってきます。
「どちらが自分に向いているか」「ポートフォリオをどう見せるべきか」など、プロに相談しながら整理するのがおすすめです。
→ コピーライター転職に強いおすすめエージェント3選【未経験OKあり】