「最近、うまく書けない気がする」
「言葉に自信が持てなくなった」
そんな時期、誰しも一度は経験するんじゃないかと思います。
いわゆる“スランプ”。
でも、コピーライターにとってのスランプって、本当に「書けないこと」なんでしょうか?
むしろ私は、“言葉に自分の視点が宿っていない時”が一番苦しいと感じます。
この記事では、心が折れるというより、「ちょっと見失いそうだな」という時に、
どうやって自分を立て直すか。私自身がやっている視点の戻し方を、実感ベースで書いてみたいと思います。
「書けない」って、どういう状態?
本当に“書けない”わけじゃない
まず、「スランプ=書けない」というのは、ちょっと語弊があるかもしれません。
正確に言うと、**“書こうと思えば書ける。でも、手応えがない”**という状態が多い気がします。
たとえば提案のコピーは出している。言葉も一応並んでいる。
でも、**「これ、誰でも書けるな」**という感覚がつきまとう。
書けてはいるけど、自分の中で納得できない。
“らしさ”がない。“視点”が弱い。“腹落ち”しない。
そういう時に、人は「スランプかも」と感じるんじゃないでしょうか。
視点を変えたら、言葉は出てくる
言葉が詰まってるんじゃなく、視点が曇ってるだけ
私がこれまででいちばん「何も出てこないな」と感じたのは、
自分が何のためにこのコピーを書いてるのか、よくわからなくなった時でした。
クライアントの顔色を気にして、修正案ばかり出していた時。
“伝える言葉”じゃなく、“通す言葉”ばかり考えていた時。
でもある時気づいたんです。
書けないんじゃなくて、“見えてなかった”んだって。
誰のために、何を伝えるのか。
何を変えたくて、自分はこの言葉に向き合ってるのか。
そこに視点を戻せば、意外と、言葉は自然と出てくることがあります。
スランプを抜けるために、自分がやっていること
「落ち込む」とか、「塞ぎこむ」みたいなスランプの乗り越え方は、
実は自分の性格にはあまり合っていなくて。
どちらかというと、俯瞰して視座を変えることで切り替えるタイプです。
そんな自分なりにやっている、スランプの抜け方をいくつか紹介します。
1. 人のコピーを“写経”する
心が動いたコピーを、ノートに書き写す。
ただし、「なんでこの言葉が良かったのか」までちゃんと考える。
この時、「自分ならどうする?」を問いながらやると、
インプットとアウトプットの回路がつながってくる感じがします。
2. あえて“書かない日”をつくる
「毎日書くことが正解」と言われるけど、
私はあえて**“何も書かない時間”も意図的に作る**ようにしています。
そのかわり、人の会話を観察したり、街のコピーを眺めたり。
言葉じゃなく、「どう伝わっているか」に意識を向ける。
インプットの解像度が上がると、アウトプットの質も自然と戻ってくる気がします。
3. 初心に戻って、「書きたいもの」を書いてみる
仕事とは関係ないけど、自分が“面白いと思うテーマ”で勝手に書いてみる。
広告じゃなくてもいい。noteでも、空想でも、妄想でも。
自分の“言いたいこと”に素直になって、ひとりで言葉を組み立てる。
これをやると、「あ、やっぱり書くの楽しいな」と思えて、ふっと抜けたりします。
スランプ=止まってる自分じゃなく、“変わり始めてる自分”
最後に、私がいちばん大切にしている感覚を。
スランプって、ネガティブな印象があるけど、
実は「変わり始めてる証拠」なんじゃないかと思っています。
たとえば今まで通用してた言葉が、なんかしっくりこなくなった時。
それは、“今の自分の感性では足りなくなっている”というサインかもしれない。
思考の精度を上げたい。
構造力を磨きたい。
もっと届く言葉を見つけたい。
そうやって無意識に次のステージを求めてる時にこそ、スランプは訪れる。
まとめ:スランプは、次の自分が呼んでいる
スランプとは、“うまくいかない自分”ではなく、
“今のやり方じゃ物足りない自分”の声なのかもしれません。
だから私は、スランプを責めない。
自分の中の変化に、静かに気づいてあげるだけです。
もしあなたが今、「書けないな」と感じているなら、
それはあなたが“もっと伝えたい人”に出会い始めてるサインかもしれません。
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