大手広告代理店とインハウス（事業会社）の両方でコピーライターとして働いた筆者が、
実体験をもとに、コピーライターの年収・働き方・スキルの差をリアルに解説します。
コピーライターを目指す人にとって、「実際いくら稼げるのか？」は気になるテーマのひとつ。
けれど、検索しても平均値ばかりで、リアルな差や実感値が見えづらいのが実情です。
この記事では、以下の3つの軸で**年収と働き方の“本当のところ”**を整理します。
- 勤務先タイプ（代理店／制作会社／インハウス）別の働き方と年収
- 企業規模（大手／中堅／小規模）による収入差
- フリーランスコピーライターの収入のリアル
コピーライターの年収は、実際どれくらい？
コピーライターを目指す人にとって、「実際いくら稼げるのか？」は気になるテーマのひとつ。
けれど、検索しても平均値ばかりで、リアルな差や実感値が見えづらいのが実情です。
この記事では、以下の3つの軸で**年収と働き方の“本当のところ”**を整理します。
- 勤務先タイプ（代理店／制作会社／インハウス）別の働き方と年収
- 企業規模（大手／中堅／小規模）による収入差
- フリーランスコピーライターの収入のリアル
広告代理店のコピーライター｜高収入だがハードワークの世界
広告代理店（特に大手）におけるコピーライター職は、最も年収が高い代わりに、求められるハードルも高い職場です。
■ 年収実感値（広告代理店）
| 規模 | 年収目安（20代〜30代） | 備考 |
|---|---|---|
| 大手 | 20代後半で900〜1000万円未満 | 博報堂／電通など。戦略・企画から関わる。 |
| 中堅 | 20代半ばで500万円、後半で700〜800万円 | プレイヤーとして鍛えられるが、業務量は多め |
| 小規模 | 350万〜500万円程度 | メーカー系ハウスエージェンシーも含む |
■ 働き方の特徴
- 朝10時出社→終電 or タクシー帰宅も珍しくない
- 大型案件（CM・キャンペーン）の企画会議・プレゼンが主軸
- プレッシャーも強いが、通った時の達成感と報酬は大きい
- アイデアだけでなく「通すコピー」を設計する力が求められる
制作会社のコピーライター｜“仕上げ”と“粘り”で信頼を勝ち取る
制作会社のコピーライターは、広告代理店や企業から依頼を受けて、実制作を担う職種。
地道で実直な仕事が多く、特にクラフト系のアウトプットに強い人が重宝されます。
■ 年収実感値（制作会社）
| 規模 | 年収目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 大手 | 400万〜500万円 | 実制作に強い企業。少数精鋭で技術重視 |
| 中堅 | 350万〜450万円 | 求人媒体・販促物が中心。職人的働き方 |
| 小規模 | 300万〜400万円 | 案件が多く、スピードと修正耐性が求められる |
■ 働き方の特徴
- 定時出社・定時退社が基本（ただし納期前は残業あり）
- 日々赤入れ・修正・文言調整を繰り返す仕事が中心
- 自分の名前は出ないが、会社の信頼を支える“最後の砦”の役割
- 丁寧に言葉を積み上げることが好きな人に向いている
インハウスのコピーライター｜“ブランドの言葉”を育てていく仕事
インハウスとは、企業の広報・マーケティング・採用部門などに所属し、自社のコピーを内側からつくる職種です。
商品紹介文、採用LP、社内報、CMコピー、社内プレゼン資料など、「伝わる言葉」を社内外で整えていきます。
■ 年収実感値（インハウス）
| 規模 | 年収目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 大手 | 30代前半で900万〜1000万円近く | 商社・IT・上場企業など。評価が上がると急激に伸びる |
| 中堅 | 500万〜650万円 | Web系／新興ベンチャー。裁量も広め |
| 小規模 | 350万〜500万円 | マーケ兼任・広報兼任が多く、評価基準も曖昧 |
■ 働き方の特徴
- 出社時間安定／残業は繁忙期次第（平均的には少なめ）
- コピーというより“言葉の交通整理”が主な役割
- 組織内で通る言葉・伝える順番を設計する
- 社内調整やトーン整備、CMのオリエン資料などが中心
フリーランスコピーライター｜スキルと営業力で年収は青天井
フリーランスコピーライターは、本人のスキル・営業力・繋がり次第で年収が桁違いになります。
SNSで発信して案件を受ける人もいれば、広告代理店と直接やりとりしている人もいます。
■ 実感ベースの年収レンジ
| 層 | 年収感 | 備考 |
|---|---|---|
| 普通レベル | 300〜600万円 | 個人受注＋クラウドワークス＋紹介で成立 |
| 中堅〜上級 | 700〜1500万円 | 複数社と継続契約。指名／請負化 |
| 一定ライン超え | 1000〜1億超 | ブランド案件で1本100万以上の単価もあり、利益率が高いため普通に存在する |
■ なぜ一億超も可能なのか？
- 企業のタグライン設計／CM案／MVV整理などは1案件100万〜200万も珍しくない
- ほぼ人件費ゼロ／在宅ワーク／制作時間も読める → 利益率が圧倒的に高い
- “トップ”というより、“うまく設計している人”が高収益をあげている構造
年収を伸ばすには「職種の理解×強みの掛け算」がカギ
- 広告代理店に行きたいなら、企画力・プレゼン力・設計力を言語化できるか
- 制作会社なら、クラフト力・調整耐性・丁寧さのアピール
- インハウスなら、調整力・ブランド視点・社内との信頼関係の築き方が重要
- フリーランスなら、営業力・提案力・発信力が年収を左右する
まとめ｜コピーライターの年収は“どこでどう働くか”で全く変わる
- 同じコピーライターでも、代理店／制作会社／インハウス／フリーランスで年収は全然違う
- 大手企業で昇進すれば30代で1000万近くに届くこともあるし、フリーランスで1億を超えることもある
- 一方で、評価されにくい環境では、実力があっても年収が頭打ちになるケースもある
