「言葉が好きなんです」「文章を書くのが得意で」
コピーライター志望の方と話すと、そんな言葉をよく聞きます。
でも、コピーライターという職業は、“言葉が好き”なだけでは続けられない仕事です。
むしろ、現場で活躍している人に共通しているのは、思考の深さ・構造力・粘り強さといった、感性よりも“思考と姿勢”に根ざした力だったりします。
この記事では、コピーライターという仕事の本質に立ち返りながら、**どんな人が向いているのか?どういう人が評価されやすいのか?**を、リアルな視点でまとめていきます。
コピーライターに「向いてる人」って、どんな人?
華やかさより、思考と地道さが問われる仕事
コピーライターと聞くと、「感性」「センス」「言葉選びがうまい人」といったイメージを持つ人も多いかもしれません。
確かにそれも大事です。でも、実際に現場で必要とされるのは、**“ただの言葉選び”ではなく、“戦略や構造を言葉で表現する力”**です。
コピーライターは、「言葉のプロ」ではなく、課題解決のプロフェッショナル。
クライアントの想いや商品、伝えたいことと社会との接点を、最適な“言葉の形”にして届ける仕事なんです。
「言葉が好き」だけでは足りない理由
好きなだけでは“誰かに届く”は作れない
「言葉が好き」なのは、素晴らしいことです。きっとコピーライターを志す入り口として、王道でもあります。
でも、そこにとどまってしまうと、実際の仕事では壁にぶつかります。
というのも、広告は自己表現ではなく、誰かの行動を動かす“目的のある表現”だから。
たとえばクライアントが新商品を出す時、「新しいから伝えたい!」という気持ちに対して、
「なぜ伝わらないのか」「どうしたら伝わるのか」を徹底的に言語化し、仮説を立てて検証して、形にしていく。
これがコピーライターの本質です。
向いてる人の共通点(5つ)
コピーライターを採用・育成してきた立場から見ても、「この人、向いてるな」と感じるタイプには共通点があります。
以下は、実際の現場で重宝される“向いてる人の特徴”です。
1. 思考を言語化できる人
「なぜそう思うのか?」「どこが課題なのか?」を言葉で説明できる人。
コピーのセンスより先に、思考と言語の往復ができるかどうかが問われます。
2. 仮説を立てて試すのが好きな人
広告は、必ずしも“正解がある”世界ではありません。
だからこそ、「こうしたら届くかもしれない」という仮説を立て、実験的に挑戦できる人が強いです。
3. 粘り強く“言い切れる言葉”を探せる人
誰でも思いつく言葉ではなく、“その商品・その企業にしかない言葉”を掘るためには、何十案も書いては壊し、また書くというプロセスが必要です。
最後に“これしかない”と思える言葉を見つけられるまで、粘れる人が評価されます。
4. 表現に“意味”を込められる人
かっこいい言葉、詩的な言い回し、韻を踏んだコピー。
そういった表現ももちろん武器になりますが、それが“意味として成立しているか”が見られます。
言葉がコンセプトの代弁になっているかどうかが、プロの目ではチェックされるのです。
5. 「自分の好き」と「他人に届く」のバランスが取れる人
自分の好きだけでは届かない。相手に媚びすぎても刺さらない。
このバランス感覚を持ち、“届ける”ことに真剣な人が、やっぱり強いです。
向いてないかも?と思ってる人へ伝えたいこと
「華やかな人じゃないと無理だと思っていた」
「広告賞も取ってないし、向いてないかも」
そう思っていた人が、実は現場で評価されていたりします。
実際、筆者自身も広告賞を持っていない段階で代理店から内定をもらい、現場で評価されたことがあります。
広告の世界は、目立つ人がフィーチャーされがちですが、**現場を支えているのは“きちんと書ける人”であり、“課題に向き合える人”**です。
まとめ:向き・不向きより、「やれる人かどうか」
コピーライターに向いているかどうか?と聞かれたら、こう答えます。
「問いを持てる人」「考え抜ける人」「言葉に責任を持てる人」なら、きっとやっていける。
逆に、センスや感性に頼りすぎる人、華やかさばかりを求める人は、途中で息切れするかもしれません。
コピーライターは、地道な“言葉の積み重ね”で、世界を少しだけ前に進める仕事です。
向いてるかどうかよりも、やってみたいと思えるかどうか。やれるようになるまで粘れるかどうか。
その覚悟が、実は一番の適性なのかもしれません。
コピーライター転職に強いエージェント3選【未経験OKあり】
「向いてるかどうか」よりも、「やれるかどうか」。
もし今、「やってみたい」と思えているなら、それが一歩目になるはずです。
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