「コピーライター」とひとことで言っても、
配属先や職種カテゴリによって仕事内容や評価されるポイントは大きく変わります。
この記事では、未経験〜若手経験者に向けて、
コピーライター職を以下の4カテゴリに分けて違いや向いている人の特徴を解説します。
- 広告コピーライター(広告代理店/制作会社)
- Webコピーライター(LP・SEO・UI)
- SNSコピーライター(企業アカウント・投稿設計)
- インハウスコピーライター(事業会社・ブランディング)
広告コピーライター|「誰に何を伝えるか」から設計する仕事
広告コピーライターは、広告代理店や制作会社に所属し、
テレビCM/屋外広告(OOH)/キャンペーンなどの企画に携わる職種です。
特に代理店では、戦略段階からプロジェクトに参加し、
マーケティング/ターゲティング/アイデア整理などを含めて
「通すコピー」「人を動かす設計」を言葉に落とし込む力が求められます。
一方で制作会社では、比較的中〜小規模のプロモーションやチラシなども担当し、
情報整理/スピード対応/クラフト的な精度がより重視されます。
求められるスタンス:
- アイデアとロジックを行き来できる思考力
- 誰に、何を、どう伝えるかを設計する視点
- 表現よりも「目的達成」にコミットする姿勢
向いている人:
- 広告が好きな人
- 企画や提案を言葉で通すのが得意な人
- 人を動かす言葉にこだわりたい人
Webコピーライター|構造と文脈の中で言葉を設計する仕事
Webコピーライターは、主にWeb制作会社やインハウスで、
LP(ランディングページ)/企業サイト/SEO記事/UI文言などのコピーを担当します。
ユーザー導線・離脱率・SEO順位など、数値や構造との関係性が強く、
言葉の選び方だけでなく**「どこに配置するか」「何文字にするか」**まで設計する力が必要です。
求められるスタンス:
- ユーザーの行動・思考を可視化し、設計に活かせる視点
- コンバージョン(CV)を意識したコピーが書ける
- 情報を整理しながら感情を動かすバランス感覚
向いている人:
- Webサイトを読むのが好きな人
- 数字や構造に強い人
- 読みやすく伝わる言葉を意識できる人
SNSコピーライター|“共感・保存される”文脈と距離感を扱う仕事
SNSコピーライターは、Twitter(X)/Instagram/TikTokなどの
企業アカウントやキャンペーン投稿でユーザーの“ノリ”や“共感”を言葉で掴む職種です。
1ツイートの重みがある一方で、スピード感や“流行感覚”も求められ、
センス+検証+タイミングを武器に、拡散や認知を仕掛けます。
「思いつきの面白さ」よりも、企画意図に沿って“今この言葉”を出せるセンスと距離感が大切です。
求められるスタンス:
- 社会的文脈・タイミングを読み取る感度
- 投稿を“言葉と画像のセット”として設計する力
- 拡散と共感のバランスを取る編集力
向いている人:
- SNSが好きで投稿・分析が得意な人
- キャッチーな言葉を瞬発的に出せる人
- ブランドごとの言葉のトーンを真似るのが得意な人
インハウスコピーライター|“言葉で組織とブランドを動かす”仕事
インハウスコピーライターは、事業会社に所属し、
社内外に向けたメッセージを中長期視点で一貫性をもって届ける役割を担います。
扱う領域は多岐にわたり、
・プロダクト説明文
・採用コンテンツ(LP・インタビュー)
・社内報/プレゼン資料
・ブランドのMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)
・テレビCMやオリエン資料の設計 など
広告代理店のような「瞬間的なインパクト」よりも、
“企業の言葉”として使われるコピーを、社内で言語設計する仕事です。
また、複数部署と連携しながら、
社内合意形成/トンマナの統一/社内プレゼン資料の言語設計など、コピー以外の仕事も多く含みます。
求められるスタンス:
- 言葉をブランドや組織の“共通言語”として設計する視点
- 社内の関係者に対して言葉の価値を伝えられるプレゼン力
- 長期視点で言葉を使い続ける継続性と調整力
向いている人:
- 企画だけでなく、トーンや世界観の整理が得意な人
- 「企業の一員として言葉をつくる」ことに魅力を感じる人
- 調整や社内コミュニケーションを苦にしない人
どの職種を目指すかで「志望動機」「ポートフォリオ」も変わる
コピーライターは「言葉を扱う仕事」ですが、
どのポジションを目指すかで、準備する内容も求められる力も変わります。
- 広告系なら:アイデア×戦略の話を志望動機に盛り込む
- Web系なら:ユーザー導線や構造の話をポートフォリオに入れる
- SNSなら:拡散のロジックや投稿設計の意図を書いておく
- 採用系なら:インタビューやMVV理解の経験を押し出す
まとめ|「自分が目指すコピーライター像」を言語化するところから始めよう
- コピーライターは、働く場所で仕事の本質が大きく変わる
- 志望動機やポートフォリオは、“目指す職種”にあわせて作るべき
- 自分に合いそうなカテゴリを知ることが、選考通過率アップの第一歩
「なんとなくコピーライターになりたい」から一歩進んで、
“どんなコピーライターを目指したいのか”を明確にしてみてください。